「胎内市を人が集うまちへ」をテーマに、BASE CRAFTERの一員として活動する平野さん。
そんな平野さんも、「胎内市に戻ってきてBASE CRAFTERとして活動する前は、地元にあまり興味がなかった」と話します。
今取り組んでいることや仕事の話を中心に、胎内市への思いも伺いました。
平野 伸哉さん
出身地:胎内市
2018年5月に東京から胎内市築地地区にUターン

▶ BASE CRAFTERとは
「胎内市を人が集うまちへ」を使命とし、キッチンカー事業やマルシェイベントの開催、胎内市の既存資源を使った特産品開発などを行っている、胎内市出身の同年代4人組。それぞれフリーランスとして、さまざまな活動をされています。活動の詳細は、Instagramをご確認ください!
胎内市への移住を考えたきっかけと決め手は何でしたか?
胎内市出身で、大学卒業までは胎内市に住んでいたのですが、就職で東京に引っ越しました。
東京では企業の社員食堂で管理栄養士として働いていたのですが、新潟県内で管理栄養士の仕事をしたいと思い、転職活動をして胎内市に戻ってきました。
仕事について教えてください
胎内市に戻ってきて2年間は、管理栄養士として新潟県内の小中学校で働いていました。
仕事が楽しくて天職だと思ったんですが、ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)に興味があって、2020年3月に退職して、4月からニュージーランドに行くことにしました。
ただ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でワーホリに行けなかったんです。
当時は、この状況もすぐに収まるだろうということで、県内の農家さんやブドウ園でアルバイトをしていたのですが、夏になってもワーホリに行けないと思って、就職活動を始めました。
英会話教室の先生になろうと思い、2020年8月から2025年1月まで子ども向けの英会話教室で働いていました。
2023年から2年間は、自分でフリーの英会話教室もひらきました。
それ以外に、2020年4月からカメラの仕事を始めました。元からずっとカメラが好きだったんです。
現在でも、Instagramで依頼があれば撮影するという感じで、続けています。

その後、2021年5月にBASE CRAFTERを結成しました。
同い年の4人組で、「胎内市を人が集うまちへ」をテーマに、それぞれがフリーランスとして活動をしています。
▶ 結成までの経緯はこちらから
BASE CRAFTERとしては、マルシェイベントの開催やキッチンカーでの飲食販売、ハーブシロップの開発・製造・販売などを行っています。
また、2025年3月に、胎内市の本町通り商店街で「喫茶キョテン」をオープンしました。
▶ BASE CRAFTERの活動の詳細はInstagramをチェック!



まとめてみると、2025年1月までは、英会話教室の先生をしながら、フリーのカメラマンとBASE CRAFTERの活動をしていて、三足の草鞋を履いていましたね。
今は、英会話教室を辞めて、喫茶キョテンの営業を中心に働いています。
仕事はどうやって決めましたか?
自分のやりたいことをやってみたという感じですね。
英会話教室に関しては、自分のキャリアにつながるものがいいと思って選びました。
将来、自分でフリーの英会話教室を開いてみたいという思いがあったからです。
ただ、安定した収入も、この仕事を選んだ理由の1つです。
僕の仕事って、どれもクリエイティブにアイデアを出さないといけないじゃないですか。
僕自身、アイデアを出すときに波があるタイプで、うまくいっていないときにお金がないとそれどころではなくなってしまうので、収入が安定するまでは英会話教室の仕事を辞めないようにしていました。
当時は、収入的には英会話教室の仕事が本業でしたが、気持ち的にはカメラマンの仕事とBASE CRAFTERの活動が本業でしたね。
英会話教室の仕事が補助輪みたいな感じで、支えになっていました。
喫茶キョテンを始めるときに、今までと同じように仕事をするのは難しいと思い、英会話教室の仕事を辞めたので、今は補助輪なしで取り組んでいます。
自分の好きなことや得意なことを仕事にさせてもらっていて、社会の役に立っているという実感を持てるのはいいなと思っています。
カメラの仕事だったら写真に残すことで幸せな時間を共有できたり、英語だったら外国人と喋りたい人や英語を使って仕事をしたい人の手助けができます。
喫茶キョテンなら、いい時間を過ごす場や料理の提供ができます。

それで、相手の生活や人生が豊かになることは、仕事をしていて充実感があります。
喫茶キョテンについて教えてください
喫茶キョテンは、2025年1月にオープンした胎内市の本町通り商店街にある喫茶店(Googleマップ)です。
胎内市の食の魅力を伝えることはもちろん、胎内市や本町通り商店街の魅力を伝える場所になってほしいという思いもあり、足を運びたくなる場所づくりや故郷がもっと好きになる場所づくりをしています。

提供するメニューは、胎内市を中心とした地場産の食材にこだわり、旬の食材を使用するようにしています。
キッチンカーで飲食販売をしていた頃から、胎内市の食材を使ったメニューを提供していましたが、キッチンカーは週末しか稼働しないし、おにぎりを中心に販売をしていたので、メニューの幅をうまく広げられなかったんです。
今は、お店があるので、月1で定食やカレーのメニューを変えたり、焼き菓子を作ったりして、幅を広げられたと感じています。


その時期の旬の食材を使ったり、農家さんから直接食材を買ったり、そういうのは面白いですね。
新しい食材を使って料理をするのも楽しいです。
いろいろな食材や農家さんにスポットを当てたいですし、お客さんに四季を感じてもらえるようなメニュー作りを心掛けています。
2025年12月から、いろいろな人に来てもらいたいという思いから、喫茶キョテンでのイベントも始めました。
例えば、胎内市で活動しているドライフラワー作家のハナスキさんに教わるしめ縄作りのワークショップを開催したのですが、ワークショップ等を通じて、いろいろな作家さんの活動の場の1つになってほしいと思っています。
こんな人がいて、こんなお店があって、おもしろい町だと伝わったら嬉しいです。
喫茶キョテンの場所は、もともと空き家でした。
2023年9月に借りて、2024年秋から改装をし始めました。

胎内市の補助金(胎内市/胎内市中小企業等支援事業補助金)を活用し、大工さんにカウンターや厨房設備を施工してもらいました。
自分たちでも壁塗りや床塗りなどのできることを行って、楽しかったですね。
お店を始めてからも楽しくて、お客さんが来てくださると嬉しいです。
胎内市に戻ってきた感想を教えてください
もともとは胎内市の人や場所とのつながりがあまりなくて、遊ぶ場所も市外ばかりでした。
胎内市に戻ってきて、BASE CRAFTERの活動を始めてからは、いろいろな人と知り合えて「こんな場所があるんだ」、「こんな人がいるんだ」と知ることができました。
もともと胎内市にあまり興味がなかったので、今の自分がとても不思議ですね(笑)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がなければ、今ごろ海外にいたと思うので、人生おもしろいなと思います。
お気に入りの場所も増えて、胎内市で過ごすことが増えました。
村松浜の海(Googleマップ)に散歩に行ったり、café Dalやクマカフェ、ラーメン屋の白夢で食事をしたり、奥胎内の紅葉を見に行ったり、いろいろしています。

結構、胎内市も好きになりましたよ。
胎内市から出なくても、楽しいし面白いです。
移住して困ったことなどがあれば教えてください
車があるので問題なく生活できますが、もう少し公共交通機関があったらいいなとは思います。
あとは、新潟空港(胎内市から車で45分程度)にLCC(格安航空会社)があったらいいなと思います。
僕は海外旅行に行くことが多いのですが、LCCを使おうと思うと、羽田空港か成田空港まで行かないといけないのが大変ですね。
それ以外に困ったことはありません。
これから地方へ移住を考えている方にメッセージをお願いします
地方移住を考えている方は、ぜひ一度遊びにきて、現地を見てみてください。
得意なことや好きなことを仕事にしたい方は、とりあえずやってみてください。
例えば、カメラマンだったら、「ちょっと撮らせてください」と声をかけて撮影するなど、最初はお金をいただかずに0円から始めることもできます。
それから徐々に仕事にしていくこともできるので、あまり深く考えずにやってみたらいいと思います。

取材日:2025年12月4日
▶ BASE CRAFTERさんの活動は、Instagram・にいがた観光ナビ『胎内市の魅力を引き出し、ワクワクすることをしたい/胎内市』・Things『胎内市の活性化に向けて活動する「BASE CRAFTER」。』『人と情報が集まる「喫茶キョテン」で、もっと胎内が好きになる。』などもご覧ください!
▶ BASE CRAFTERさんが開発・製造・販売しているハーブシロップはこちらからお買い求めいただけます。
▶ 胎内市では移住相談を承っております。どこに移住するか決めかねている方も、お気軽にご相談ください。移住相談・問い合わせはこちらから!
編集後記
私が地域おこし協力隊として胎内市に来て、「胎内市の活性化のためにいろいろと取り組んでいる若者がいるよ」と紹介いただいたのが、平野さんをはじめとしたBASE CRAFTERの皆さんでした。
得意なことや好きなことを活かす活動は、一見すると自己実現のように見えてしまう側面もあると感じますが、BASE CRAFTERさんの活動の根底には「胎内市のため」というテーマがあり、それぞれの活動が地域貢献につながっていて、自己実現にとどまらない点に尊敬の念を抱いています。
私も地域おこし協力隊として胎内市に来た以上、何か少しでも胎内市に貢献できたらいいなと思います。
さて、平野さんは「胎内市では、個人事業主としてお店を営業している人やフリーランスとして活動している人などの横のつながりが多い。みんなで助け合う関係性ができていて、一緒に頑張っている人がいることは励みにもなる。」ともお話されていました。
自分の好きや得意を仕事にしたい人、地域活性化に興味がある人など、何か新しいことを始めたいときに、そういったつながりがあると始めやすいのではないかと思います。
ぜひ胎内市で始めてみることも1つの案に入れていただけたら嬉しいです!
まずは、胎内市本町通り商店街にある「喫茶キョテン」で、平野さんやBASE CRAFTERの皆さんにお話を聞いてみるというのも良いかもしれません。
おしゃれな空間で、美味しいごはんもいただけますので、ぜひ足を運んでみてください!
(地域おこし協力隊 重田)