移住者インタビュー

農業で生きていきたい。夫婦で取り組む米づくり。

株式会社黒川農産(以下、黒川農産)の従業員として、米づくりに励む安城さん。
「もともと農業を仕事にしたいと思っていた」と話す安城さんの仕事内容に加えて、子育て環境などについても伺いました。

安城 あゆみ さん
出身地:東京都
2015年に北海道から胎内市黒川地区にIターン

新潟県胎内市の地区ごとの地図
 

胎内市への移住を考えたきっかけと決め手は何でしたか?

胎内市に住んでいる夫との結婚がきっかけです。

私は東京出身ですが、もともと農業に携わりたいと思って、高校卒業後に北海道の帯広畜産大学に通っていました。
農業を基点にしたいろいろな勉強をして、卒業後は在学中にアルバイトをさせてもらっていた農家さんに「仕事を手伝わせてもらえないか」とお願いして4年間お世話になりました。

それから結婚することになり、胎内市に引っ越してきました。

実は、夫もUターン移住で胎内市に引っ越してきました。
生まれは今住んでいる胎内市の家なんですが、小学生のときに父親の仕事の都合で東京に引っ越しました。

24歳のときに農業に挑戦すべく、田んぼや畑のある胎内市に戻ってきたそうです。

仕事はどうやって決めましたか?

「夫婦で農業をして暮らしていきたい」と心に決めていたので、仕事は決まっていました。

すでに夫が黒川農産の社員だったので、そのときの代表に「結婚したので一緒に仕事します。今日からお世話になります。よろしくお願いします!」と言って、有無を言わさず入れてもらいました(笑)

夫婦で楽しく農業に取り組んでいる今の環境は良いなと思っています。

会社や仕事について教えてください

私の勤めている黒川農産は、2013年に設立した会社です。

離農する黒川集落の米農家の皆さんの田んぼを引き継ぎ、受け皿となるような組織を目指して立ち上げたそうです。
2021年から本格的に夫が代表として経営しています。

作物は水稲栽培一択で、お米だけで早生・中生・晩生の4品種ほどを作っています。
総面積は40町(≒40ha)ほどですが、田んぼの枚数が300枚と多く、1つ1つの圃場の面積は小さめです。

私は、春から秋にかけては圃場での作業、冬は事務作業を主にしています。

会社全体としては、春から秋は圃場での作業が主となりますが、冬の間は機械のメンテナンスを通して、各機械の構造や状態を勉強し共有しています。
その中で、秋までの片付けと春に向けての準備をしています。

農業は身体的に大変なこともありますが、やっぱり楽しいですね。

天気のいい日に、外にいるだけで楽しいです(笑)
青空、そよ風、草木のにおい、虫や鳥の声に囲まれて、シンプルに気持ちがいいところが農業の好きなところです。

住まいはどうやって決めましたか?

もともと夫が住んでいた家に引っ越したので、探すことはしませんでした。
夫の両親は関東にそのまま住んでいるので、最初の頃は夫の祖父母と同居していました。

胎内市の子育て環境はどうですか?

小学4年生と2年生の子どもを育てていますが、胎内市での子育てはおおむね満足しています。

通っていた「きすげこども園」は、とてもいい保育園でした。
先生方の雰囲気がとても良くて、子どもはもちろんのこと、保護者に対しても親身になってくれました。

特に0~2歳の未満児のときは、親もぴりぴりしてしまいがちですが、園長先生も担任の先生も「よく見守っているので、お子さんを安心して預けてください!」とおおらかな雰囲気でいてくれました。
本当にありがたかったですね。

また、私が住んでいる黒川集落は、近所の方や公共施設の方が子ども達を見守ってくださり、地域のまなざしのなかで育っていくような雰囲気があります。

子ども達自身も挨拶を頑張っていて、お互いが顔なじみになることで、いい関係が築けているように私は感じています。

胎内市に暮らしてみた感想を教えてください

必要なものが割とコンパクトになんでもそろいます。
食料品や作業着については、まったく不満はないですよね。完璧です。

美味しいお店もあるので、ときどきしたい外食も大丈夫です!
私のおすすめは、「ISHA(イサ)(インド・ネパール料理レストラン)です。

カレーがメインのお店ですが、通いすぎてしまって、最近はカレー以外のものを食べています。どれも美味しいです。

黒川集落では、「黒川大祭」という行事があり、山車の運行や民謡流し(民謡に合わせて踊りながらまちを練り歩くイベント)を行います。
このお祭りを中心とした集落内の交流もさかんで、お年寄りから赤ちゃんまで参加しています。

山車の運行ひとつをとっても、山車をひく若手のお兄さん、山車を先導するお父さん、交通整備をするおじいさん、マネージャーとしてサポートするお母さんはもちろん、小・中・高校生の子たちは山車の上でお囃子の演奏をしたり、華やかに着飾った踊り子として参加していますし、未就学児のみんなもお姉さんやお兄さんに可愛がられながら小さな手で山車の綱をひいています。

集落の全世代がひとつになってお祭りを盛り上げています。

新潟県胎内市 黒川まつり 山車
新潟県胎内市 黒川まつり 民謡流し

ほかにも、新年会や夕涼み会などがあるので、集落の方と挨拶をしあったり、子どもの親同士でお話もできます。

気候の面では、黒川集落は、そこまで雪の降らない地域なので、住みやすいと思います編集後記で補足あり
樽ケ橋遊園Googleマップから山あいの国道290号の方に進むと積雪量も多くなりますが、黒川集落は多く降っても1日に40cmくらいで、出かけずに家にいればやり過ごせます。
除雪車がほとんど除雪をしてくれるので助かっています。

これから地方へ移住を考えている方にメッセージをお願いします

ご近所付き合いが大事になってくるので、地域の行事には積極的に参加した方が良いと思います。

私が胎内市に移住したのは、ちょうど年が明けた頃だったので、たまたま集落の新年会のようなものがありました。
参加してみたら、同世代の人はおらず、私の親世代が集まるような会だったのですが、「安城さんのお嫁さんでしょ」と声をかけてもらって、たくさんの人に自己紹介をしました。

もしかしたら、この会に参加して自己紹介をしたおかげで、顔を覚えてもらって受け入れてもらえたのかなとも思っています。
声をかけられたら参加するのではなく、呼ばれていなくても行くくらいの方が印象はいいと思います。

地域行事や地域の江ざらい・道普請みちぶしん(側溝清掃)などは、積極的に参加した方が地域に馴染めて、暮らしやすくなると思います。

取材日:2026年2月5日

編集後記

安城さんのお話を聞いて、自分がどう生きたいかを明確に持っていると、理想のライフスタイルにつながっていくのだなと感じました。

移住先を決めるうえでも、「移住してどういう暮らしを実現したいのか」を具体的に考えることが重要だと感じます。
なぜ移住したいのか、何のために移住したいのかをはっきりとさせてから、情報収集や現地視察を行うと、自分の理想に合った移住先を見つけやすいのかなと思います。

インタビューの中でも、安城さんから「ご近所付き合いが大事になってきます」というお話がありましたが、私自身もとても大切だと感じています。

移住前はまったく経験のなかったご近所付き合いも、今では当たり前のものになっていて、持ちつ持たれつ、お互い様の精神で暮らしが成り立っていることを実感しています。
私はご近所さんに助けてもらってばかりですが、何かあったときにご近所さんに相談できる今の環境は、生活する上での安心感にもつながっています。

安城さんがおっしゃっていたように、移住後はご近所さんへの挨拶や何気ない会話を大事にすると、移住後の暮らしがより充実したものになると思います。

※ 黒川集落 … 胎内市黒川地区内の黒川庁舎(Googleマップ)付近の地域。同じ黒川地区内でも、山あいの国道290号沿いは、市内で一番雪の降る地域で、1~2mの積雪があります。住む場所によって積雪量は大きく異なります。

(地域おこし協力隊 重田)

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